2021.03.19
スタッフブログビューティアドバイザー
ヴィーナスアカデミーでは1年の締めくくりに、ファッションショーを開催しています。
今年度はショーを収録し、オンラインで発表する形式を採用。クラスごとに分かれ、コンセプトメイキング、ショーの構成、演出、選曲、ライティング、モデル選び、ヘアメイク、衣装制作まで、すべてをトータルにプロデュースします。
収録直前。準備で慌ただしい雰囲気の、各クラスBACK STAGEへ潜入します!
<大学部>
「人狼をショートドラマで再現します」と話す草島さん。
人狼とは、推理と会話から犯人捜しを楽しむゲーム。市民を襲って街を滅ぼそうとする人狼、市民、霊媒師など、さまざまな役職があります。今、メイクしているのは「占い師」。
「よくある、一般的な占い師ではつまらないので、私たちなりに解釈して新しい占い師にしました」
目元には水色と白を「く」の字型に入れ、アイブロウにはたっぷりのラメをつけて人間離れした雰囲気に。
「騎士」のキャラクターを作っている森さんは「コーンロウに金色のエクステをつけて派手にしています。マスクは、騎士がかぶる兜(かぶと)のイメージで、アルミホイルを張って金属感が出るようにしました」
とこだわりを明かします。難しかったことは「衣装を作りながら、途中で生地が足りなくなったこと。普段の授業で、衣装を作ることはないので、制作するのは難しかったですね」と話します。
<Cクラス>
Cクラスのテーマは、「アプリの擬人化」。
問題です。こちらの学生たちが作っているのは何のアプリでしょうか?
答えは……「Uber Eats」!
アイブロウはロゴの色、目元はドーナツのスプリンクルをイメージ。そして、口元はハンバーガーです!しかし、仕上がりに納得していない様子の近藤さん。「唇が乾燥しているよね。もっとツヤっぽく仕上げたいから、グロスを足してみる?ツヤツヤにしたいね」と細部にまでこだわります。
続いて、こちらの作品テーマはTikTok。
「TikTokのロゴに使われている2色を使いました。右の目元はピンク、左は青です。注目してほしいのは、一か月かけて制作した衣装。ぜひ見てください!」
ショーの準備で苦労したことを聞くと「市販のものを着るだけではショーになりません。服の知識がないなかで、デコレーションやリメイクをしてショー映えする衣装に仕上げたことが大変でした」
こちらのチームが作っているのはInstagram。大山さん、生天目さん、山上さん、上野さんチームの作品です。
青山さん「大変だったのは、やっぱり衣装。最初はTシャツを使ったカジュアルコーデにしようと思っていましたが、それでは高校生のショーと変わりません。そこに気が付いて変更しました。オーガンジーでフリルをつけたり、衣装にInstagramの画面をプリントアウトしたものをコラージュしたりして、衣装らしく見えるようにアップデートしました」と話します。
生天目さんも「シンプルすぎる、と自分たちで気付けたのは良かったと思います。美容を学ぶ専門部だからこそのクオリティを発揮したい」と意気込みを語ります。
<Aクラス>
テーマは花鳥風月。
花は、桜をイメージ。ネオンピンクのアイカラーをアイホールにオーバー気味に入れ、ヘアには桜の花びらを散らし、透け感のあるピンクマスクを合わせました。
「私が担当したのは風です。私たちも初めて知ったんですが、花鳥風月の風は、物理的な風を指すのではなく、『雅(みやび)』や『風流』という意味。抽象的なので、日本らしさもある優雅な風をイメージしました」と、東さん。
目元は、ツヤ感あるブルーのグラデーションに、目尻には風をイメージしたペイントを施しました。透明感あるブルーのマスクを合わせて凛とした雰囲気に。
鳥チーム・リーダー後藤さんは
「マスクでこだわったのは、鶴の持つしなやかなシルエットを表現すること。鳥が羽を広げたような形にしました。また、メイクは上のアイラインを赤で引き、下のアイラインにラメを入れ華やかに。髪は外ハネのダウンスタイルでクールな雰囲気にしました」。大変だったことを聞くと……「チームに分かれて作品を作っていますが、他のチームをサポートすることもあります。自分の仕事にだけ没頭するのではなく、周りに気を配り、協調性を持つことも意識しました」
月チームのメイクは、アイホールに青、下まぶたに黄色を使い、全体にスパンコールを使って輝きを表現。
4体並ぶと……それぞれのテーマとカラーがグッと際立ちます。学生たちも「どれも可愛い!」と嬉しそう。
<Bクラス>
某人気テーマパークをコンセプトにしたBクラス。3体のモデルは、過去の「海賊」、現在の「不思議の国のアリス」、未来は「宇宙」がテーマ。
Bクラスの特徴は、モデル部で活躍する志村さん、前垣さんを起用したこと!プロのレッスンを受け、雑誌撮影やイベント出演をこなすモデルさんだけあって、ウォーキングは慣れたもの。カメラに臆することなく、求められるポージングに瞬時に応えてくれました。
現在「不思議の国のアリス」は、衣装をオールホワイトでまとめ、花をあしらったマスクを着用。ファンタジーの世界を忠実に表現していましたよ。
未来「宇宙」の作品を作ったのは、高橋さん、漆山さん、藤田さん。
モデルも務める高橋さんは「メイクは、日常でするようなものではないので、とても新鮮です。
ギラギラした未来感が出るように、青や白のラメ、メタリックカラーをふんだんに使いました」
オーロラの布を編み込み、針金や水引を使うなど、斬新なアイデアが随所に活かされています。
「イメージした作品が作れて満足しています!」と、笑顔を見せます。
ショー制作を指導した鶴川屋講師は、「準備にかけた時間=ショーのクオリティ、という印象です。リハーサルの時から、モデルや衣装を変えたクラスもありますね。
また、ショーの仕上がりがイメージできるまでは、なかなか手が進んでいない学生もいました。少しずつゴールが見え始め、具体的に完成形が分かった瞬間から一気に伸びていった印象です。
評価できることは、学生たちは文字通り0から1を生み出していること。例年であれば、昨年度の先輩のショーなど参考にするものがありますが、今回の収録配信は、初の試みで前例がありません。ショー制作のプロジェクトを通じ、0から1を生み出す醍醐味を学んでいると思います。この経験を、2年次に繋げていってくれたら」とフィードバック。
限られた予算、時間の中で、工夫しながら自分たちのイメージを形にする力が身に付いたのではないでしょうか。ショーをやり遂げたという達成感や自信を、大切に持ち続けてくださいね!