2022.02.21
スタッフブログ
バンタン各スクールで学んできたメンバーたちの集大成である「VANTAN STUDENT FINAL -バンタン卒業修了制作展-」。
2022年2月23日に、渋谷ヒカリエホールにて、ヴィーナスアカデミーの在校生(以下、メンバーと呼びます)はショー&作品の展示を行います!
今回は、韓流ビューティ専攻のシューティングに密着。
撮影された作品は、A2サイズのパネルとなり展示予定です。
2年間の学びを、ヘアメイクとして表現します。
「全体テーマは『Seoulの瞬間』です。メンバーは5つのシーンから想像したヘアメイクを行います。
まず場所のイメージは、City またはHistoric Heritage(歴史的遺産)で、時間は、DayまたはNightを選びます」とメイクを指導する田中いづみ講師。
ホワイトボードには、ヘアメイクのインスピレーション源となった、風景写真が貼られています。
卒展では、着想元となった風景写真が1枚、これから撮影するモデルカットを2枚、さらにハングル語で書かれた作品紹介が添えられるそう。
メンバーたちは、在校中にハングルの授業を受けているため、読み書きも習得しているんですよ!
<中浦 来玲愛さん「City/Day」>
「ソウルの街中を飛ぶ、紙飛行機をイメージしました。イメージソースとなった街の写真に、方向指示の標識があったので、
そこからアイデアを思いつきました。風にのって自由に飛ぶ紙飛行機のように、爽やかな感じを表現したいです」と、コンセプトを説明。
ちなみに、モデルさんは、プロフェッショナルの方を手配しています。撮影時間は、ひとり25分と決まっています。
制限時間内で、さまざまなバリエーションをおさえていきます。
◇MAKE POINT
「ベースメイクはツヤ肌で、ちゅるんとした潤いのあるリップに仕上げています。オレンジのアイシャドウを使って、ブルーのアイラインを跳ね上げています」
◇HAIR STYLE
「ヘアは、韓国アイドルにも人気のシースルーバングです。2日前にヘア練習会があったのですが、カーリーヘアのモデルさんを始めて触ったので、
イメージしたスタイルを作るのが難しかったです。もとのクセを活かしながら、ナチュラルなウエーブヘアにしています」とコメント。
背景紙は白。
透明感がありつつ、都会さも残したカットを追求します。撮影は、バンタンデザイン研究所OBでフォトグラファーとして活躍するLUCAS EIZOさん。
モニターを見つめる中浦さんは「ポートレイトっぽいけれど、メイクのデティールも見えて、すごくいいですね!影の入り方もイメージ通りです。
自分が元にしたイメージ写真との空気感もあっていると思います」と嬉しそう。
続いては……
<2. 生天目 玲奈さん「Historic Heritage/Day」>
◇MAKE POINT
「韓国の歴史的建造物をイメージし、蜃気楼をイメージしました。上品な感じにしたかったので、下まぶたにラメをのせて輝きを出しています」
イメージは、IZ*ONEのウォニョンさん。
◇HAIR STYLE
「ストレートアイロンで、外ハネにしました。タンバルモリ(丸みのあるボブスタイルのこと)を、あえて外ハネにすることで、
上品なメイクとのコントラストをつけています」と説明。
木漏れ日、桜のようなイメージ、とフォトグラファーさんにイメージを伝えて撮影スタート。光を巧みに使ってシャッターを切っていきます。モニターを見つめ
田中講師も「さらにフォギーにしてもいいかも?可愛いです!」とフィードバック。
モデルさんは、顔を右に振ったり、左に振ったりと、落ち着いた様子でポージングしていきます。
生天目さん「どれも化粧品の広告みたいです……!!可愛いのがたくさん撮れているので、この中から選ぶの悩みますね」と、安心した様子で撮影を見守りました。
<3.石田 優佳さん 「Airport」空港の夕焼け>
「メンズメイクに挑戦するのは初めてです。空港で、夕日が窓から差し込んでいる様子を擬人化できたら、と考えています」と石田さん。
◇MAKE POINT
「単色でピンクを濃くのせています。撮影なので、薄くのせると色がハッキリ出ないんです。リップもアイシャドウと同トーンのピンクでまとめていて、
血色感を出しています。特に苦戦したのは、ヒゲをコンシーラーで隠すところ。女性のメイクとは、ベースメイクから作り方が異なるので、とても勉強になりました」
◇HAIR STYLE
「ヘアは、ブローが難しかったですね。根本から立たせながら乾かすのがポイントです。田中講師に『毛流れと逆さになるように乾かすといい』と教えていただき、
実践しました」
多くのギャラリーが見守る中、いよいよシューティングがスタート。
夕焼けのようなライティングで、シャッターが切られます。
「綺麗です!」と、声をかける石田さん。
10分ほど撮影したのちに、ヘアの分け目を大胆に変えてスタイルチェンジしました。
分け目と毛流れを変えるだけでも、全体の印象が変わります!
最初は、造花を持たせて撮影していましたが……「彼の持っている雰囲気を活かしたほうがいいかも」という田中講師のアドバイスをうけて、花はナシにすることに。
また、モデルさんのポージングにもご注目ください。
目をつぶってから、目線を外し、正面を向いて……と、
目線はアリ/ナシ?
笑う/笑わない?
正面から撮る/それとも斜俯瞰(斜め上から)撮る?
など、さまざまな要素を試し、ベストな一枚を追求していきます。
撮影を重ねて……「これだっ!!!今、撮れたね。めっちゃいいね」と、講師陣&石田さんも納得の神ショットが降臨しました。
こうして、無事に撮影を終えて……
石田さん「格好いいカットはもちろんですが、可愛らしい雰囲気も撮れて大満足です!」と、笑顔を見せました。
ヘアを監修するヘアスタイリスト・村野講師は「メンズの場合、ヘアがイメージ全体を左右します。特に、毛先の動きが勝負になります。
撮影中に、大胆なヘアチェンジをすることで、理想のイメージを作ることもできます。石田さんは、メンズメイクが初めてということで慣れない部分も多い中、
最終的には満足いく形に落とし込めています。とても成長していると思います」と高く評価しました!
田中講師も「みんな、メイクとてもよく頑張っていると思います」と、フィードバック。
他にも、観光名所としても知られる光化門をイメージした本多さんの作品は、光の輝きを表現すべく、
鮮やかなカラーを使用。目元にラメをふんだんに使うことで、ライトアップを彷彿とさせるメイクに。
「City/Night」でネオン街をイメージした内海さんは、大胆なダブルラインに、暗い茶色のアイシャドウをチョイス。
「目元をダークな色にしたのでリップは血色感のあるコーラルを選びました。ヘアは、韓国アイドルらしく束感を作り、毛先を遊ばせたスタイルです。
学生最後の作品なので、やりたいことが一杯あり過ぎて、収まるか心配でしたが『ネオン街』というテーマを決めてからは方向性が明確になりました。
ヘアメイクそのものを考えることも大切ですが、そもそもコンセプトを明確に固めることが大切。
このプロセスは、ヘアメイクとしてお仕事をするときも活かせると思う」と振り返ります。
卒業を間近にして、それぞれのメンバーの韓国語スキル、ヘアメイクスキルが最も高まった状態でのぞんだシューティング。
これまでに習得したすべての技術と、フレッシュな感性をぶつけたヘアメイク作品となりました。
ぜひ、会場でご覧いただけたら嬉しいです!