2022.12.22
スタッフブログ
ヴィーナスアカデミーでは、在学中から現役で活躍するプロフェッショナルから実践的な指導を受けることができます。
今回は、12月初旬に実施された「特別講演会」をレポート。
ゲストは、AVGVST International所属のヘアアーティスト・大城祐樹さん(@046yuki)。
大人気の9人組ガールズグループや、ボーイズグループ、アーティストなどをご担当されている、日本を代表するヘアアーティストです。
スタッフがインタビュアーとなり、お仕事のことや、キャリアの築き方をうかがいました。
――― ヘアアーティストとしてご活躍されていますが、キャリアのスタートについてお聞かせいただけますか。
「もともと沖縄の出身ですが、東京に出てきました。美容師時代は、コンテストに出まくっていましたね。
カットコンテストで優勝したものの、美容業界の仕事のオファーはくるけれど、なかなかタレントさんを担当することがありませんでした。
そこで、芸能関係のヘアメイクをするため、専門学校に入り直りました。なので専門学校には二回通っています」
<1. 社会人を経験して、再び専門学校へ>
――― そうだったんですね。専門学校時代はいかがでしたか。
「実は、2年制なんですが3年間学びました。模範的な生徒ではなかったかもしれません……」
――― 大城さんにもそんな学生時代があるとうかがうと、なんだか近しく感じられますしヴィーナスアカデミーメンバー(在校生)にとっても、励みになります。
その後は師匠のアシスタントに就かれたんですか?
「そうです。アシスタントはすごく勉強になります。師匠の動きを見て、次の一手を読みながら動くことが大事です」
<2. アシスタントに就く>
――― どうやって師匠を探されましたか?
「雑誌を見て、格好いいと思う作品のクレジットは、必ずチェックしていました。そこから、就きたいアーティストを決め、コンタクトを取りました」
――― アシスタントに就くまでに、採用面接などはあるのでしょうか?
「そうですね、志願者何人かがカフェに集められて面接がありました。作品を持っていきましたが、見られているのはフィーリングの部分だと思います。
師匠に会った瞬間に、その場で『いいかも!』とおっしゃっていただけたんです。
技術はいくらでも向上すると思うので、気遣いができるかなど、ひととなりを見られていると思います」
――― なるほど。アシスタントの卒業というのは、何をもってするのでしょうか。
「師匠から『このコを出しても大丈夫』というお墨付きをもらって、ということが多いですね。
カメラマンやスタイリストのアシスタント同士の繋がりも大切にした方がいいです。独立したときに作品撮りをする仲間になります。
また、アシスタント時代の立ち居振る舞いを見られていて、独立後に声をかけられることもあります。
裏を返せば、この業界は狭いので、短期間で辞めたり、師匠を次々と変えたりはしないほうがいいと思います」とアドバイス。
<3. 人気ヘアアーティストとしてご活躍>
――― 人気女性アイドルグループをご担当されていらっしゃいますが、どういった経緯でお仕事をするように?
「女性ファッション誌のお仕事で、女性アイドルグループのメンバーオーデイションがありました。
その際に、ヘアメイク4チームで入ったのですが、本国の事務所チェックが入りました。事務所の方に、僕の作品を気に入っていただき、
『チームを組めますか』とオファーをいただきました。よく言われることですが『仕事が仕事を呼ぶ』と感じます」
――― 人気アーティストを担当すると緊張感もありますね。
「そうですね、今は世の中の反応が速いですよね。良いときは良いし、ダメなときは『えっ』となりますよね。
年末にかけて、テレビでも特番が増えてきますが、アーティストも本気です。僕たちもスタイルが崩れたり、前髪が割れたりしないように本気でお仕事に取り組んでいます」
――― これまでで、いちばん嬉しかったお仕事は?
「たくさんありますが……直近でいうと、年末の紅白歌合戦、アジア最大級のアワード『2022 Asia Artist Awards』ですね。
アーティストさんも事務所さんも、ものすごく気合いが入っているので、そういった現場に呼んでいただけるのは嬉しいです」
――― 最後に、メンバーは在学中に何をしておくといいでしょうか。
「仲間を大切にしてください。例えば、僕が今大きな仕事を任されたら知り合いでチームを固めていきます。同期と会っても、必ず情報交換の場になります。
そして、在学中に自分が進みたいジャンルを明確にしておくと良いと思います」とメッセージ。
後半では、アーティストに人気が高いトレンドのアレンジを3パターン、デモンストレーションしました。
教えていただいた技術を反復するため、メンバー(在校生)が相モデルでヘアアレンジを実践していきます。時間は、一人あたり約30分。
まずは霧吹きで髪全体を濡らし、ブローで乾かしてからアレンジを行います。
「ウエーブ巻きで、可愛さと綺麗さを両方叶えるヘアスタイルにします」と宮城さん。
緊張で、表情がやや強張っているメンバーには「今日はテストじゃないから、楽しんでね!」と明るく声掛けする大城さん。
メンバーの技術をジッと見て……
大城講師「顔まわりには、くびれをつくってあげると、お顔がやわらかく見えます」とアドバイス。
モデルさんの骨格や雰囲気にもよりますが、形のイメージとしては、ひし形(◇)が近いそう!
また、別のメンバーにも「逆毛をたてたいんじゃないかな?逆毛をたてるスタイルの場合は、ブローの時点でもっと根元を起こしておいてね!
逆毛は、後からおさえることは簡単です」と、やさしく伝えます。
根元にふくらみができるだけで、グッとあか抜けた印象に。
また、個別にフィードバックする際も、「もしも、自分がモデルさんの立場だとしたら、どうしたらもっと可愛く見えると思いますか?
考えてみて」と、分かりやすい言葉で伝えてくださいました。
こうして、それぞれが「クールで落ち着いた女性」など、テーマを設けたヘアアレンジが完成!
参加したメンバーは……「実は、ヘアアレンジが苦手なんです。最前線で活躍するプロフェッショナルの高い技術に圧倒されました。
大城講師のレベルに到達するには、相当な努力が必要だと感じます。大学部は4年間学ぶ時間があるので、
これからも技術を磨き続けたいです」と塚本さん。(写真右)間近でプロフェッショナルの高い技術を見られるだけでなく、
現在までの道のりを教えていただけたり、親身に技術の相談に乗っていただけるのも、ヴィーナスアカデミーで学ぶメリットですね。
大城講師、ありがとうございました!