2023.06.17
スタッフブログ
ヴィーナスアカデミーでは、業界で活躍するため実践的な授業が豊富です。
今回レポートするのは、AKII講師による「Beauty」作品のヘアメイク&撮影授業。
授業で撮影した作品は、就活やアシスタントに就く際に提出する「ポートフォリオ」(作品集)におさめられます。
在校生(以下メンバーと呼びます)は、約2カ月前からコンセプトやテーマを決めて、準備を進めてきました。
こちらが「コンセプトシート」と呼ばれるメイクの設計図。
シーズンとテーマを決め、モデルさんを手配し、ヘア&メイク、撮影のディレクションまでを行い、トータルで作品を完成させます。
<Theme/「dasique」樋田さん>
樋田さんが選んだのは、韓国のブランド「dasique」。テーマは「ピンクのバラが咲いていて、
その中で美しく自分らしく咲き続ける様子」と教えてくれました。
ピンクのバック紙を選び、フェミニンな雰囲気に。メイクのポイントは、モデルのイエローベースのモデルの素肌を下地でブルーベースに整え、
青みのあるピンクが映えるように。
――― 学びになったことは?
樋田さん「ヘアです。お団子から、後れ毛を出しました。間違って出てしまったアホ毛ではなく、
意図的な後れ毛でニュアンスを出すのが難しかったです。またアイシャドウは入れすぎると腫れぼったい印象になるし、
薄いと映えないのでその加減が難しいです」とコメント。
<2.Theme/「Rom&nd」中川さん>
人気の韓国ブランド「Roma&nd(ロムアンド)」を選び、「Flower Garden」をテーマにしました中川さん。
「チューリッのようにふんわり、そしてバラのように強いけれど大人っぽい雰囲気」を目指しています。
モデルは……なんとお姉ちゃん!肌に透明感があって、血色感あるメイクが映えます。
――― 授業で受けたアドバイスは?
中川さん「AKII講師から、撮影すると、目で見ているときよりも色が飛ぶので、特に目元は濃く色を入れるように、とアドバイスを受けました。
Rom&ndのアイテムが好きなのですが、ブランドを表現するとなるとテーマが大きくて、どうメイクに落とし込むのかがとても難しかったです」
<3. Theme/「JILLSTUART Beauty×アイドルメイク」加藤さん>
「JILL STUART Beauty×アイドルメイク」をテーマに選んだ加藤さん。
「JILL STUARTは、大好きなブランド。齊藤なぎささんがモデルを務めたビジュアルが好きで。
『アイドルならではの、崩れないメイク』をテーマにしています」。
でもひとつ、難しいポイントが。「メイク・AKII講師からは、愛らしく儚いイメージがあるブランドなので、
『崩れないアイドルメイク』というキーワードを掛け合わせると、見た人が何のブランドをイメージしているか、分からないのでは?と指摘されました。
難易度は高いかもしれませんが、チャレンジしたいと思っています」。
肌はセミマット、カラーはブルーベースに映えるピンクでまとめ、Cool、Elegant、Coolの3つのジャンルのうち、「Cute」な雰囲気をイメージしました。
<4.Theme/「dasique」宮城さん>
「dasique」をイメージし、「繊維の宝石」をテーマに表現した宮城さん。
繊細で儚くも、やわらかく温かい雰囲気を持っている女性がテーマ。
撮影中は、パウダーでおでこのテカリをおさえたり、アイシャドウの色を濃くしたり、テキパキと動いていました。
「当初、マスカラはブラウンでしたが、カシミヤのような質感を表現したかったのでベージュに変更したところ、メイクにマッチしました!
試行錯誤するのが大事だと思います」と振り返ります。
<5.Theme/「BBIA」冨中さん>
韓国のコスメブランド「BBIA(ピア―)」をセレクトした冨中さん。
イメージは、「季節は、冬から春にかけて。女性像として、『現実と非現実とのはざまで、風にベールがなびいて香りを放っているような。
その女性は、長いトンネルの先に見える光のような、魅力を感じられます』」と話します。
手元には、パールをランダムにあしらいました。
AKII講師「唇の上の輪郭を、もう少ししっかりと描いて」とアドバイスされてお直しに入る冨中さん。
撮影しながら、モデルさんのメイクと、モニターでの映りを交互にチェックするから、
1枚の写真になったとき、ヘアメイクがどのように写るのか?を、習得でききます。
富岡さん「ブランドを表現するといっても、シーズンごとに掲げているテーマが違います。
どのようなテーマを設定したら、そのブランドらしい雰囲気になるのか?事前のリサーチが大切だと思いました」と振り返ります。
<AKII講師が教えてくれた!「Beauty」撮影で重要なことは?>
撮影の合間に、AKII講師にお話をうかがいました。これはヘアメイクを学ぶ在校生に、ぜひ知っておいてほしいヒントです!
- ①メイクを単体で考えない
- ②準備が大切。「モデル」選びに基準を持って
- ③アイドルのポートレイトとは異なる
「1日シューティングをしてみて、メイクを単体でとらえているメンバーが多い印象です。
そうではなく、着る洋服の質感、ヘアの質感・スタイルも含めてトータルでディレクションしてほしい。
例えば、冨中さんの作品は、パールのツヤ感、モデルさんの赤毛、瞳のブラウンカラーまで全体として統一感があり、上品な雰囲気にまとまっていました。
次は、モデルさん。ビューティ撮影では、肌だけでなく骨格のキレイさも重要です。
友だちにモデルをお願いすることは悪いことではありませんが、『なんとなく』で選ぶのはもったいないです。
選ぶ基準を持って。最後に、ビューティで大切なポイントがあります。
それは、『ポートレイト』(人物写真)ではないということ。あくまでも、メイクの色や質感を見せることを忘れないで。
評価の基準としては、モデルさんの雰囲気、メイクアップ、ヘアスタイル、服、ポージング、小物まで一つひとつに意味をもたせているかどうか、
を見ています」と、非常に実践的なアドバイスをいただきました!
こうした現場で、直接、現役プロフェッショナルからフィードバックを受けられるのも、ヴィーナスアカデミーで学ぶ魅力ですね!!
メンバーは、後日、講師陣への「プレゼンテーション」を控えています。撮影して終わり!ではなく、作品を魅力的に伝えられるように頑張ってー!